人類の経済発展と地球の環境保全②【アメリカ編】

≫≫前回の続き

アパレル事業時代、中国での生産背景・環境汚染に悩むも、具体的な行動に変えることはできず、目の前の仕事をこなし、過ぎていく日々。

今回はそこから、アメリカ・ロサンゼルスのデザイナーブランドの日本法人の社長になるところまで書きます。
アパレル時代、弊社の商品はF1層がターゲットゾーンだったので、安価な商品を作ることが多かったです。得意先も、109系ブランドさん、楽天ファッションランキング常連店舗さんなど。時代もforever21,H&Mなどが日本に進出し浸透しだした頃で、弊社も得意先もどんどん価格競争に入っていきました。

生産して頂いていた中国の取引先も価格競争のため、人件費の安いエリアに何度か工場を移設しました。

「コレいつまで繰り返すんだろう?」
以前から中国での生産背景に疑問を抱えていたわたし。コスト削減のための生産現場の移設。そのたびにまた破壊される環境。

当時「チャイナプラスワン」という言葉が、繊維業界で話題になり、中国+東南アジアの国(ベトナム・インドネシア・カンボジアなど)に生産拠点を持つという企業が増えていきました。

弊社も東南アジアでの生産拠点を考え出した頃です。でも、人件費が安いからって、同じことを東南アジアで繰り返していいのか?これを繰り返す限り、最後はアフリカ大陸に行って、その後は???もうない!!!

コストを削減するために人件費が安い国へ行く。大手がやっているから中小企業も同じことをしているけど、そんな動機で開発途上国に行くってそもそも失礼じゃない?こんな当たり前のことになんでいままで気づかなかったんだろう…?

そういった葛藤の中で、わたしはロサンゼルスの某デザイナーブランドの日本法人の社長をしてもらえないか?という依頼を受けます。自分で経営する会社とは関係のない、雇われ社長です。
弊社が扱っていたゾーンとは異なり、1本あたり小売価格が4万〜10万円するハリウッドセレブが愛用するデニムブランドでした。ロサンゼルスで手作業で作られています。わたし自身履いてみて、履き心地のよさとデザインに感動しました。

また中国での疑問点の直接的な解決策にはならないけど、ファストファッションの価格競争の波から抜けられるキッカケになるのでは?と思い、悩んだ末にお受けすることにしました。
当時は雇われ社長として、東京で店舗を構え、デザイナーとの打合せや仕入れのためロサンゼルスへ出張しながら、自身の会社の方は第二優先となり、受注を頂くお仕事のみする。そんな状況が約2年間続きます。

≫≫次回に続く

#SDGs
#サスティナブル

上野由季代

アパレル貿易で起業→生産拠点の中国にて環境破壊で経済発展への違和感→自身の株式会社+LAアパレルブランドの日本法人代表(後に辞任)→業務を環境保全事業へ変更→西アフリカ・ベナン共和国で植林→株式会社を閉鎖→現在内省中。#お金のいらない国 書籍応援♩

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